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読書感想など

【小説】サマーバケーションEP/古川日出男

8月はとうに終わり、9月も半ばになろうとしている。残暑はまだ続いているが、今年は夏そのものを体験したという気持ち良さを感じることができなかった。
 
平日は朝晩以外は外に出ることなく、激しい太陽の光を浴びる機会に恵まれず。休日も曇りや雨が多いためか気温もそこまで高く感じなかった。いわゆるうだるような暑さを感じずに夏が終わってしまった。バットマンヴィラン:ペンギンは地球温暖化から氷を守ると言っていたが、はてさて本当に温暖化が進んでいるのか疑問に思ってしまう。
 
けものフレンズが再放送されたことは記憶に新しいが、夏の再放送といえば、スラムダンクだ。夏の間だけなので到底全話放送はできず、毎年の方に途中で切れてしまう。いつの夏からだろうか、それも終わってしまった。
 
イカは食べた、祭りに行かなかった、花火は雨のなか見た、カキ氷を食べていない、プールに行かなかった、浜辺にはいった。そういえばこの本を読み返さなかったなと本棚から取り出した。
 
『サマーバケーションEP』ただ歩いて東京を横断する。それだけの話だが、ここには私の憧れがいくつも詰まっている。
 
《内容紹介》

僕は冒険をするために、井の頭公園に来たんです――

20歳をすぎてようやく認められた〈自由行動〉。他人の顔を憶えることができない「僕」は、出会った人と連れ立って、神田川を河口に向かって歩き始める。世界に対する驚きと無垢さに満ちた、再生の物語。

 
サマーバケーションEP (角川文庫)

サマーバケーションEP (角川文庫)