【映画】プロメア
Amazonプライムにて配信されている映画「プロメア」を見た。
「天元突破グレンラガン」「キルラキル」の監督:今石洋之、脚本:中島かずきによるTRIGGER初のオリジナル劇場アニメーション。
主要人物の声優には松山ケンイチ、早乙女太一、堺雅人を迎え、脇を実力派の声優陣でしっかりとサポートされている。
監督、脚本、ビジュアル、音楽、声優、スタッフと、どの角度から見ても劣っている点がない。
炎を操る人種〈バーニッシュ〉のリーダーであるリオ。その火を消す高機動救命消防隊バーニングレスキューのガロ。
立場、性格、ビジュアル、育ってきた環境も異なる二人の対比。敵同士でありながらマッチした作りになっている。
〈バーニッシュ〉は一般的には世間から疎まれ、ばれてしまえば一発でアウト。差別的な扱いに加え、捕まれば実験体として命を落とすこともある。
世間一般からすると恐ろしい存在、しかし逆の立場からでも普通の人間が恐ろしい存在。互いに恐れている。
ストーリーはもちろん今まで培ってきたカッコいいビジュアルと色彩設定、幾何学図形で表現される炎やエフェクト。
以上のことから大好きな展開やキャラクターなのに、何故かシコリが残ったままエンディングを迎えてしまう。。
これは劇場版グレンラガンを見たときにも思ったが、2クール分のテレビアニメ持続させる設定と展開、世界観の作りこみ、飽きさせないビジュアルがあるにもかかわらず詰め込み過ぎてしまっている。その為、2クール分を数時間に圧縮してしまったため本来語られるべきものが削がれ、要点のみが語られるので置いてけぼりを食らっている。すべてのクオリティはS級なのにTVアニメ版を見ている前提で作成されたという印象が残った。要は2時間で語るには時間が足りないのだ。
ゆっくりと時間をかけて「この人物は、このようなバックグラウンドがあり、何を好み、思考し、考え、人間関係は、、、」と語られるものが略されるか、最短化されている。
一旦時間をおいて考えてみると、人物を受け入れる前にどんどん進んでしまったために熱量を受け止められなかったと思われる。
これはただ単に歳をとってしまった故に、劇場版のスピードについていけていないせいなのかもしれない。
すべて凄いはずなのにそれをちゃんと受け止める事が出来ず残念であるが、個人的に堺雅人さんボイスが聞ければ満足であった。
- 発売日: 2020/02/05
- メディア: Blu-ray