【映画】岸辺露伴ルーブルへ行く
ジョジョの奇妙な物語4部の1キャラクター、岸辺露伴を主人公としたスピンオフ漫画「岸辺露伴は動かない」の実写映画化。
NHKの同名ドラマから始まり、ついに映画化となった。
ジョジョといえばスタンドと呼ばれる特殊能力同士バトルだが、大胆にもスタンドの姿を見せずに、できるだけCGを使わずに「現象」を表現している。それが功をそうし、下手を使うよりも「岸辺露伴は動かない」の世界観がうまく再現されている。
※露伴のスタンド『ヘブンズドア』が見えないのは、我々がスタンド使いではない、と思えば自然なことである。
何よりも高橋一生が岸辺露伴すぎる演技とビジュアルがなければここまで広まらなかった。そう言い切れるほど岸辺露伴なのだ。
そんでもって映画なのだが。
満足な点、不安だった点が両方当たった。
■良かった点
「岸辺露伴、高橋一生」のファンムービーとしては100点満点。
前述して様にビジュアルから演技、小物に至るまで岸辺露伴。
特にパリ、ルーブル美術館を訪れたとしてもキャラクターとしてではなく現実に存在する人間として浮いていない。コテコテすぎるとまるで合成の様な違和感があるのだがこれは全くなかった。
逆に日本でのシーンの方が逆に浮いて見えてしまった。
高橋一生さんの顔面を眺めては、その美しさにため息が出てしまう。
下からのアングルが多く、鼻の穴がよく見えるのだが、それさえも美しい。
「露伴先生はモナリザに似てませんか」というセリフもあったが、これには同意してしまう。顔面が絵画。
これだけでも劇場でみた意味はあった。鼻を見てほしい。
■悪かった点
映像がドラマレベル。
ドラマがそのまま映画になる場合、評価は置いとくとして映像が「映画」になっている。
が、ルーブル美術館以外は正直テレビドラマと変わらないと感じてしまった。パリ撮影が気合い入りすぎというのもある。(撮影チームが違うのか?)
その他は2時間のスペシャルドラマを見ているのとあまり変わらない。予算上しょうがないのかもしれないが、その辺の階段を下っていたりシーンによっては急にクオリティが下がってしまう。
全部を見やすくライティングをしてのが原因なのかはわからないが、
ネタバレになるので詳しくは書かないが、「死角で隠している」ことが多い。
グロいから隠しているとかではないのだが、再現出来ないから隠しているのか、、と冷めてします。
■良いとか悪いとかではなく
邦画に日本人以外が登場すると急に微妙になるのはなぜだ?
個人的に海外の俳優さんが出てくるとなんだかコントっぽく見えてしまう。洋画に日本人が出てきてもそこまで感じないのだが、この差はなんだろうか。
この映画は「露伴」という漢字の意味が表現されている。
今までは他人を露わにしていたが、自身の過去が露わになり、現在へと伴っている。
名を冠する表題・ストーリーはファンならば見た方がいいが、全くの初見にはどうだろうか。