【映画】岸辺露伴ルーブルへ行く
ジョジョの奇妙な物語4部の1キャラクター、岸辺露伴を主人公としたスピンオフ漫画「岸辺露伴は動かない」の実写映画化。
NHKの同名ドラマから始まり、ついに映画化となった。
ジョジョといえばスタンドと呼ばれる特殊能力同士バトルだが、大胆にもスタンドの姿を見せずに、できるだけCGを使わずに「現象」を表現している。それが功をそうし、下手を使うよりも「岸辺露伴は動かない」の世界観がうまく再現されている。
※露伴のスタンド『ヘブンズドア』が見えないのは、我々がスタンド使いではない、と思えば自然なことである。
何よりも高橋一生が岸辺露伴すぎる演技とビジュアルがなければここまで広まらなかった。そう言い切れるほど岸辺露伴なのだ。
そんでもって映画なのだが。
満足な点、不安だった点が両方当たった。
続きを読む【2020年ベスト本10選】
2020年に読んだ本の中からベスト10を選びました。
リンクはツイッターや本ブログへの感想になります。彼女の知らない空/早瀬耕
彼女の知らない空/早瀬耕 #読了
— みやしよ (@MzSg) 2020年3月28日
たった一つ違うだけで、この世界は変わってしまう。
一つの法。一つの選択。一つの言葉。
緩やかな繋がりのある連作短編で描かれるのは、はっきり言って目を背けたくなる現実、もしくは極近い未来である。 pic.twitter.com/vfaY37Tprp
中国SFアンソロジー 月の光
現代中国SFアンソロジー「月の光」#読了
— みやしよ (@MzSg) 2020年4月11日
これ滅茶苦茶良かった。
作家陣・作品といいお値段の何倍も満足感がある。上下二段の500ページもある大物ながら様々な味が入ってるアンソロジーなので飽きが来ない。
正直、「三体」より好きです。 pic.twitter.com/JYDuN7Xc1P
アリス殺し/小林 泰三
アリス殺し/小林泰三 #読了
— みやしよ (@MzSg) 2020年6月29日
毎夜見る夢でハンプティダンプティが落下死した。現実ではそれに呼応する様に屋上から飛び降りた。
次々と不思議な世界の住人が殺され、あのアリスが殺人の容疑をかけられる。
真犯人は?現実世界の正体は?
突飛な世界観だが証拠が全て明かされている真っ当なミステリー
砂漠/伊坂幸太郎
砂漠/伊坂幸太郎 #読了
— みやしよ (@MzSg) 2020年7月5日
大学四年間の春夏秋冬を描いた一冊。
生産性のない無駄な時間を過ごし、
「なんか面白そうじゃん」というノリが全てだった学生時代を思い出す。
ほろ苦く、少し不思議で、もう返る事のないあの時間が詰まってる。
青春過ぎて人によっては辛い小説だ。 pic.twitter.com/gHe4od2qdk
四畳半タイムマシンブルース/森見登美彦
四畳半サマータイムマシンブルース/森見登美彦 #読了
— みやしよ (@MzSg) 2020年8月4日
数多に広がる下鴨幽水荘209号室の四畳半再び。
突如現れたタイムマシンに乗り、エアコンのリモコンの為にタイムスリップする一同。しかしそれは宇宙を終わりにさせる行為であった。
一筋縄では行かない彼らのリモコンを巡る、四畳半N回目の物語。 pic.twitter.com/McdqGtMuDy
猫を棄てる/村上春樹
https://dazzle223.hatenablog.com/entry/2020/09/02/133611サイバー・ショーグン・レボリューション/ピーター・トライアス
https://dazzle223.hatenablog.com/entry/2020/09/30/231253Au オードリー・タン/アイリス・チュウ 鄭仲嵐
Au オードリー・タン 天才IT相7つの顔/アイリス・チュウ 鄭仲嵐 #読了
— みやしよ (@MzSg) 2020年11月24日
台湾のIT大臣と聞けば記憶に新しい人は多いはず。しかしどの様にして大臣になったのか知られていない。
本書は彼女の幼少期から現代に至るまで天才と呼ばれた故に苦しみ、痛み、そして脱却し鳳の如く飛び立つ姿を描いた一冊だ
はい、チーズ/カート・ヴォネガット
はい、チーズ /カート・ヴォネガット #読了
— みやしよ (@MzSg) 2020年12月6日
ヴォネガットにJr.がつく以前の初期作品の短編集。ヴォネガットといえば正直クセ強い長編が多いので初めての人ならばむしろこの短編から入っても良い。荒削りでありながら原液に近い作品ばかり。
ただ悲しいだけではなく、そこにユーモアがある。#読書 pic.twitter.com/MRlEMHd2NR
Au オードリー・タン 天才IT相7つの顔/アイリス・チュウ 鄭仲嵐
台湾のIT大臣オードリー・タンと聞けば記憶に新しい人も多いはず。
しかし彼女がどの様な経緯で大臣になったのか知る人は少ないだろう。
◆マスコットとしてのオードリー・タン
ネットユーザーの一人が「タンさんを見た」と書き込めば、「神様降臨」「宝くじを買え」とほかのユーザーが返信する。
またネットで彼女に関する意見をかけば、本人から返信が来る。
それが好意的な意見でも攻撃的な意見でも隔てない。
たとえば、「あの髪型は時代遅れだ」とネットユーザーが書き込めば、「行く時間が無くて来週行ってきますね」と返信を書き込んでくれる。
ネットユーザーが喜んでくれるならばと、彼女は自身をマスコットと呼ぶ。
しかし多くの天才がそうであったようにオードリー・タンも苦痛の多い幼少期を過ごした。
同学年以上の知識やIQがありながら、その性格がたたり同級生からターゲットにされてしまう。それは家族の絆さえ砕きかねなかった。
しかし転機は訪れる。台湾でキズを負った彼女はドイツの教育を通じて回復にいたり、ついには「台湾の教育を変えたい」と思い立つ。
その後のオードリー・タンの代名詞とも呼べるプログラムやメンター達の出会い。
そして台湾のIT大臣に抜擢された経緯などの詳しくは本書を読んでもらえればと思うが、彼女ははじめからそうであったわけではなく、多くのキズを負った人間の一人である。
本書は彼女の幼少期から現代までに至る天才と呼ばれるが故の苦しみ、痛み、そして脱却し自身の名前にも含まれる鳳のごとく飛び立つ姿を描いた一冊である。
◆付録 台湾 新型コロナウイルス対策
付録として台湾のコロナウイルス対策が収録されているのだが、これが泣けてしまう。
中国にてコロナウイルスらしき物が発生したと聞いた台湾は初動から徹底した対策を取った。まだ日本でも半信半疑で多くの情報も無く、日本でははやらないだろう、とどこか楽観視していた時期であっても、中国もWHOも信用せず自身の国を守るために動き始めてた。
そのため、海外から帰国した人を14日間は隔離して様子を見る。自宅待機を命じられたにもかかわらず外出したり、連絡が取れない人には容赦なく罰金を命じる。感染が確認できたら感染経路を徹底して洗い出す。
その中には、専業主婦だという女性が体調不良を訴えクリニックを受診した。調べを進めていくと怪しい点が浮かび上がった。彼女の携帯の履歴、位置情報から平凡な主婦がキャバクラでアルバイトしていることを突き止め、その職場にて接触した人、その家族、タクシー運転手まで調べ上げた。幸いにも発症者はいなかったが感染経路の確認例として多くしら得れることとなった。
日本に比べると台湾は強行とまで言える程まで徹底として感染者の把握、経路、接触者を調べ上げルのかというと、2003年に台湾はSARSの猛攻を受けてしまい多くの人を失ったからだ。国際組織から排除されていた台湾はWHOからの支援は一切されず、医療レベルは高かったものの専門職が少なかった。
そのため医療従事者をはじめ一般市民への感染者が爆発的に増えてしまった。
SARSを経験した台湾は二度と同じ轍を踏まないために、その苦しみや悲しみ犠牲者の無念を晴らすかのように今回のコロナウイルス対策を講じた。
マスク不足をどの様に解消したかなど、マスクマップだけではなく、マスク生産者にもスポットを当てた話など語るべき事は多くあるのだがこの辺にしておく。
本編に対してこの付録は短いが、それを食ってしまうくらいあついものがある。
ニューヨーク市のコロナ対策をまとめた冊子があるが、同じように台湾におけるコロナ対策のまとめ本を発刊してほしいと思っている。
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